「Tommy Emmanuel(トミーエマニュエル)の曲に挑戦してみたいけど、どれも難しそう…」
そんな初めてTommyの曲に挑戦する人に向けて、Tommy Emmanuelの曲別難易度ランキングを作りました
数は少ないですが、実は気軽に挑戦できる弾きやすい曲もあります
評価方法
難易度の評価は星1つ(★)から星3つ(★★★)の3段階評価で、評価の観点は以下の4つとしました
- 左手
- 右手
- スピード
- 速弾き
評価観点1:左手
テクニックに応じた難易度評価の目安は以下です
以下の項目を考慮した上で、左手の難易度を星1つ(★)から星3つ(★★★)で評価します
- シェイクハンドグリップ(6弦):★
- シェイクハンドグリップ(5弦):★★
- ビッグストレッチ(4フレット):★
- ビッグストレッチ(5フレット):★★
- ビッグストレッチ(6フレット):★★★
- 小指セーハー(2弦同時):★
- 小指セーハー(3弦同時):★★
- 小指セーはー(4弦同時):★★★
- 小指移動(5弦→6弦、6弦→5弦):★★
- 指先セーハー:★★
シェイクハンドグリップ
ネックを握り込んで、親指で6弦、5弦を押さえる技術です
6弦押さえは星1つ(★)、5弦押さえは星2つ(★★)としています
カポタストを装着して演奏する場合は、弦高が下がるので、押さえやすくなります
6弦押さえはほぼどの曲でも登場する基本中の基本の技術です
ビッグストレッチ
左手を大きく広げて弦を押さえる技術です
4フレットにわたって左手を広げる場合は星1つ(★)、5フレットは星2つ(★★)、6フレットは星3つ(★★★)です
左手を広げる形・ポジションにより難易度がかなり左右されるのであくまでも目安です
4フレットにわたるストレッチは頻出です
小指セーハー
小指の腹で複数弦を押さえる技術です
2弦同時押さえの場合を星1つ(★)、3弦同時押さえの場合を星2つ(★★)、4弦同時押さえの場合を星3つ(★★★)としています
2弦同時押さえは頻出です
小指移動(5弦→6弦、6弦→5弦)
右手のBoom-Chick[1]6~4弦をベース音として右手親指で規則的に弾く奏法に合わせて左手の小指を移動させる技術です
主にDコードのベース音(R→3rd→5th→3rd)を生成するために使用します
難易度は星2つ(★★)としています
頻出ではありませんが、Tommyらしい技術のひとつです
指先セーハー
指先(主に中指の先)で2本の弦を同時に押さえる技術です
難易度は星1つ(★)です
こちらも難しくはありませんが、頻出の技術です
評価観点2:右手
以下のとおり難易度を設定しています
- サムピッキングまたはピック使用なし:★
- フラットピッキング:★★
- ハイブリッドピッキング:★★★
サムピッキングまたはピック使用なし
Boom-Chickを標準とした奏法です
多くの曲がサムピックを使用します
サムピック使用なしで親指で演奏する場合もありますが、奏法はサムピックを使用した場合と違いはありません
星1つ(★)です
フラットピッキング
フラットピックを使用した奏法です
6弦から1弦方向へのダウンピッキング、1弦から6弦方向へのアップピッキングが基本です
純粋にフラットピックだけを用いて演奏する曲は少なく、中指・薬指のフィンガーピッキングを組み合わせる曲がほとんどです
ここではフラットピックを使った比較的右手の動きが複雑でない曲をフラットピッキングの曲に分類し、後述のハイブリットピッキングと区別しています
星2つ(★★)です
ハイブリットピッキング
フラットピックによるダウン/アップピッキングやストロークを併用しつつ、中指・薬指のフィンガーピッキングを織り交ぜた奏法です
右手の動きが複雑になります
星3つ(★★★)です
評価観点3:スピード
曲のスピード(テンポ)により難易度を設定します
シンプルにテンポが速ければ難易度が上昇します
- 遅い:★
- 普通:★★
- 速い:★★★
評価観点4:速弾き
曲中に速弾きのフレーズがあるかどうかで難易度を設定します
- なし:★
- あり(フィンガービッキング):★★
- あり(フラットピッキング):★★★
速弾きのフレーズがない場合は星1つ(★)としています
速弾きのフレーズがあるが、サムピック(親指)と人差し指・中指を使って弾く場合は、フレーズのスピードに対して、右手の動きが緩やかになり、弾きやすくなるため、星2つ(★★)としています
フラットピッキング(オルタネイトピッキング)による速弾きは、フレーズのスピードに対して、右手の動きも激しくなるため、最も難しく星3つ(★★★)です
なお、速弾きフレーズにおいて、ハンマリング・プリングを多用する場合は、右手のピッキング回数が減るので、ある程度難易度が下がります
曲別難易度ランキング
以下ではTommy Emmanuel(トミーエマニュエル)の曲をその演奏の難易度別に列挙しています
難易度の総合評価は初級(難易度:★)、中級(難易度:★★)、上級(難易度:★★★)の3段階評価です
各曲について参考動画のリンクも掲載しています
TAB譜(ギタースコア、楽譜) については、玉石混交ですが以下のサイトで多くのものが入手可能です
けいやが採譜したTAB譜がある場合は、そのリンクも掲載しています(本TAB譜はTommyの演奏の完全再現を目指しているので、精度が高いです)
なお、評価対象の曲は、実際にけいやが挑戦したことがある曲で、けいやが弾いたことがない曲は評価対象から外しています[2] … Continue reading
初級(難易度:★)
フィンガーピッキング初心者でも弾きやすい曲です
1曲を通して難易度が均一なので、一部分だけ弾けないという事態が発生しにくいです
練習を重ねれば、比較的容易に1曲を通してスムーズに弾けるようになるでしょう
No.1: Countrywide(カントリーワイド)
- 左手:★
- 右手:★
- スピード:★★
- 速弾き:★
無骨で力強い印象の曲です
基本的に左手はローコードのポジションでよく、右手の動きも規則性があり、ミドルテンポで弾きやすい1曲です
中盤の曲のテーマに戻る部分で1小節程度の速弾きフレーズがありますが、左手の動きは複雑ではないので、弾きやすいフレーズです
No.2: Cowboy’s Dream(カウボーイズ・ドリーム)
- 左手:★
- 右手:★
- スピード:★★
- 速弾き:★
ゆったりとしたテンポの美しい曲です
6弦をドロップD、5弦をドロップGのチューニングで演奏します
6弦~4弦の開放弦を多用するため、メロディ部分の左手の動きが簡素化され、弾きやすいです
Tommyはサムピックを使用する場合と直接指で弾く場合がありますが、より柔らかいサウンドにしたい場合は、サムピックなしでOKです
No.3: Lewis & Clark(ルイス・アンド・クラーク)
- 左手:★
- 右手:★
- スピード:★★
- 速弾き:★
神秘的な雰囲気のバラード曲です
特殊な奏法としては、Emのコードの5弦と4弦を中指と薬指ではなく、中指1本(指先セーハー)で押さえる(しかもハンマリングする)箇所がありますが、普通に中指と薬指で押さえても演奏の流れに問題はありません
No.4: I’ve always thought of you(アイヴ・オールウェイズ・ソート・オブ・ユー)
- 左手:★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
Tommyが娘(Amanda)にために作った優しい雰囲気のバラード曲です
フラットピックを使用した曲ですが、ハイブリッドピッキングというよりは、フラットピッキングの部分が多いため、複雑な右手の動きは必要としません
フラットピックを使用した曲の中でも弾きやすい1曲です
No.5: Waiting for a Plane(ウエイティング・フォー・ア・プレイン)
- 左手:★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
空を飛んでいるような気持ちになる軽快な曲です
シェイクハンドグリップ(5弦)がいくつかありますが、カポ2で演奏することもあり、そこまで押さえにくくはありません
ローポジションで弾く部分が多く、弾きやすい1曲です
多少、左手・右手の動きが複雑なので、中級に分類しても良い曲ですが、1曲を通しての難易度は均一であるため、ぎりぎり初級ということにしました
No.6: Freight Train(フレイト・トレイン)
- 左手:★
- 右手:★
- スピード:★
- 速弾き:★
Tommyの曲ではありませんが、Tommyがフィンガーピッキング入門としておすすめする曲なのでここで紹介しておきます
キーがCの場合は、左手はほぼローポジションだけで弾けるためとても弾きやすいです
まさにフィンガーフィッピングの基礎固めには打って付けの曲です
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
なお、本TAB譜はキーCに加え、キーEのTAB譜も採譜しています
中級(難易度:★★)
ここからは中級の曲の紹介となります
練習すればだいたいの部分は弾けるようになるが、難易度の高い一部分が障壁となり、いつまでたっても1曲を通してスムーズに弾けない、という事態が発生しがちになる曲たちです
弾ける部分の練習はそこそこに、弾けない部分を何度も練習することが大切です
No.1: Happy Again(ハッピー・アゲイン)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
Chet Atkinsが作曲した幸せ気分の軽快な曲です
左手がハイポジションを多用しているため、少し難易度が高いです
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.2: Waltzing Matilda(ワルチング・マチルダ)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
オーストラリアの第2の国歌といわれる曲
基本的には弾きやすく初級に分類しても良いのですが、サビの部分がハイポジションの演奏となり、人差し指で8フレットをセーハーしながらの10フレットから12フレットへの右手小指スライド(結果的にビッグストレッチ(5フレット))に苦労すると思われるため中級に分類しました
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.3: Yankee Doodle Dixie(ヤンキー・ドゥドゥル・ディキシー)
- 左手:★★
- 右手:★
- スピード:★★
- 速弾き:★
Chet Atkins(チェット・アトキンス)によるアレンジが光る曲
左手の動きは複雑ですが、覚えてしまえばそこまで難易度の高いものではありません
難しいのは、中盤のハイポジション(10フレット付近)でのシェイクハンドグリップ演奏です
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.4: Borsalino(ボルサリーノ)
- 左手:★★
- 右手:★
- スピード:★★
- 速弾き:★
映画”Borsalino”のテーマ曲
Dポジションでの小指移動(5弦→6弦、6弦→5弦)に加え、5フレットにおよぶピッグストレッチがあります
聴くだけだとそこまで難しそうに聴こえませんが、綺麗に演奏するとなると一苦労の1曲です
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.5: Blue Moon(ブルー・ムーン)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★
- 速弾き:★
ギター1本でベース・ドラム・リズム・リードを同時に表現する1曲
スピードはゆっくりですが、左手も右手も動きが多いです
ただひとつひとつの動きはそこまで難しくないので、動きを覚えてしまえば、余裕を持って演奏できると思います
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.6: DixieMcGuire(ディキシー・マグワイア)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
Tommyが友人の娘に送った曲
Dポジションでの小指移動(5弦→6弦、6弦→5弦)があります
ミドルテンポの中でも速めの曲なので、左手の動きが忙しくなります
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.7: Day Tripper(デイ・トリッパー)
- 左手:★★
- 右手:★
- スピード:★★
- 速弾き:★
ビートルズメドレーの中の1曲
個人的にはビートルズメドレーの中では一番弾きやすい曲と思います
聴いた感じは派手ですが、慣れれば弾きやすい曲です
No.8: Here Comes The Sun(ヒア・カムズ・ザ・サン)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
ビートルズメドレーの中の1曲
7フレットカポでかなりのハイポジション演奏となり、左手が大きい人は弾くのが窮屈に感じるかもしれません
右手の動きがかなりパーカッシブなのでその点も地味に難しいです
No.9: Luttrell(ラトレル)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★★
Chet Atkins(チェット・アトキンス)の生まれ故郷の街の名前を冠した曲
左手の動きも複雑で、サムピックをフラットピックのように使った速弾きもありで、上級に分類しても良い曲ですが、救いは速さがミドルテンポ(少し速め)なところです
上級に近い中級曲といった感じです
No.10: Angelina(アンジェリーナ)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★
- 速弾き:★
Tommyの娘Angelinaに送った珠玉のバラード
フラットピックによるハイブリッドピッキングですが、テンポはゆっくりなので、右手の動きは難しくはありません
左手も適度な難易度なので、挑戦しやすい中級の曲です
No.11: The Man With The Green Thumb(ザ・マン・ウィズ・ザ・グリーン・サム)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★
- 速弾き:★
Chet Atkins(チェット・アトキンス)はギター界の庭師みたいだ!ということでTommyがChetに捧げた曲です
基本的には弾きやすい曲ですが、F#mをシェイクハンドグリップで押さえる部分は、手が小さい人は苦労すると思われます
ここをサボれば難易度を下げることができますが、リズムのキレが失われるので、可能であればしっかりと弾きたいところです
No.12: Mona Lisa(モナ・リザ)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★
- 速弾き:★
Nat King Cole(ナット・キング・コール)の名曲のアレンジです
フラットピックによる演奏で少し速弾きに近い部分もあり、ビッグストレッチ(5弦)もありますが、譜面を追うだけならそこまで難しくはありません
ただ細かい表現・演奏が大事な曲なので、Tommyの演奏を完全コピーしようとすると、かなり難しく、中級以上の曲に分類されると思います
なお、”Mona Lisa”の紹介記事は以下を参照下さい
No.13: Somewhere Over The Rainbow(サムホエア・オーヴァー・ザ・レインボー)
- 左手:★★★
- 右手:★★
- スピード:★
- 速弾き:★
オズの魔法使いのテーマ曲のアレンジです
何と云ってもカスケードハーモニックスの演奏が肝で、左手・右手ともに特殊な動きを必要とします
その他の部分は、テンポがゆっくりなので、落ち着いて演奏できると思います
No.14: Tall Fiddler(トール・フィドラー)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★★
バイオリン弾きByron Berline(バイロン・バーライン)に捧げた曲
左手・右手ともに動きは複雑ではないので、ミドルテンポであれば、弾くのにそこまで苦労しないと思われます(6弦をドロップD、5弦をドロップGのチューニングです)
ただし、Tommyのような超ハイテンポで弾く場合は完全に上級者向けになります
No.15: Windy And Warm(ウィンディー・アンド・ウォーム)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★
- 速弾き:★
フィンガースタイルの教科書的な曲
決して簡単な曲ではないのですが、難しすぎる部分はなく、地道に練習すればものにできる曲だと思います
No.16: Antonella’s Birthday(アントネラズ・バースデー)
- 左手:★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
ナチュラルハーモニックスの音を織り交ぜた美しい響きの曲です
6弦をドロップD、5弦をドロップGのチューニングで演奏します
左手の動きは難しくないですが、右手のフラットピックによるハイブリッドピッキングのテンポが速く、難しいです
また、拍の取り方も難しく、漫然と弾くと冒頭のハーモニックスのリフが1拍ずれてしまいます
No.17: That’s The Spirit(ザッツ・ザ・スピリット)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
優しさと格好良さが共存したような曲です
ストロークを織り交ぜたハイブリッドピッキングですが、右手の動きは規則性が高く弾きやすい部類に入ります
テンポはある程度速いですが、左手の動きも複雑ではなく、適度な難易度です
No.18: The Fingerlakes(ザ・フィンガーレイクス)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
神秘的な響きを持った曲
中級の中でも弾きやすい曲です
5フレットにおよぶピッグストレッチがありますが、その点以外は、コードのアルペジオがメインなので左手の動きは少なく難易度は高くりません
右手の動きも規則的なフィンガーピッキングのため、覚えてしまえば難しくはありません
No.19: Halfway Home(ハーフウェイ・ホーム)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
明るい雰囲気の曲
ビッグストレッチ(5フレット)がありますが、セーハーとの組み合わせではないので、ポジションとしては弾きやすいです
1曲を通しての難易度が均一なので、演奏を完成させやすい中級の曲です
No.20: The Jolly Swagman(ザ・ジョリー・スワッグマン)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
“Waltzing Matilda(ワルチング・マチルダ)”の歌詞に登場する”Jolly Swagman(放浪者)”をテーマにした曲です
この曲独特な右手の使い方を必要としますが、技術的には難しい点はあまりないと思います
ただテンポが速めなので、その点で綺麗に演奏するが難しい曲です
No.21: Locomotivation(ロコモチベーション)
- 左手:★
- 右手:★★
- スピード:★★★
- 速弾き:★
駆け出したくなるような衝動に駆られる曲です
ビッグストレッチ(5フレット)が出てきますが、全体的には左手も右手もそんなに難しくはありません
テンポがかなり速い点さえ克服できれば、完成度が高い演奏が出来ると思います
No.22: Moon River(ムーン・リバー)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★
- 速弾き:★
“Breakfast at Tiffany’s(ティファニーで朝食を)”の劇中歌のアレンジです
スローテンポで弾きやすい曲と思いきや、ハイポジションでの演奏や、ハンマリング/プリング/スライドが多用されており、左手の力が地味に要求される曲で、中級に分類です
No.23: Jack Magic(ジャック・マジック)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
ダークヒーロー的な雰囲気を感じさせる格好良い曲です
左手の動きがとても複雑ですが、こういう系の曲は覚えてしまえば弾きやすい曲でもあります
ただ中盤の12フレット付近の演奏は指が窮屈でとても弾きにくいです
Tommyの手はある程度大きいはずなのに、どうやって弾いているのか不思議に思います
No24: Papa George(パパ・ジョージ)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
ビートルズのGeorge Harrison(ジョージ・ハリソン)に捧げた爽やかさで格好良い曲です
テーマ部分で薬指の腹で2弦同時にハンマリングをかます奏法に初めは戸惑うと思いますが、練習すれば習得できると思います
全体的には1曲を通して難易度が均一で演奏を完成させやすい曲だと思います
No.25: Only Elliot(オンリー・エリオット)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
とても明るく軽快な曲
右手のベース音を刻む動きがこの曲独特ですが、難易度の高いものではありません
この曲も全体を通して難易度が均一であるため、演奏を完成させやすい曲だと思います
No.26: El Vaquero(エル・ヴァケイロ)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★★
- 速弾き:★
マイナー調の格好良い曲です
この曲のポイントはローポジションのAmコードの部分で、4弦・3弦の2フレットは中指の指先セーハーで押さえつつ、ベース音の6弦4フレットを小指で押さえます
かなりレフトハンドクラッシャー的な形で、ここで挫折する人が居るのではないかと予想します
No.27: One Christmas Night(ワン・クリスマス・ナイト)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★
- 速弾き:★
Tommy作曲のクリスマスソングです
冒頭およびエンディングの、ナチュラルノートとオクターブハーモニックスの同時演奏がこの曲のポイントです
最初は戸惑うと思いますが、練習すれば比較的容易に習得できると思います
No.28: Old-Fashioned Love Song(オールド・ファッションド・ラヴ・ソング)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★★
Paul Williams(ポール・ウィリアムズ)の原曲を原型を留めないくらいにノリノリにアレンジした曲
この曲のポイントは、ところどころ挟まれる速弾きのフレーズです
そこさえクリアできれば、他の部分は平均的な難易度です
なお、”Old-Fashioned Love Song”の紹介記事は以下を参照下さい
No.29: Precious Time(プレシャス・タイム)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
「子供の成長は早いな」と思ってTommyが作った曲
フラットピックを使用した曲の中では演奏しやすい部類です
ドロップDチューニングの場合は、フラットピックを使用した場合も、そこまで難易度が上がらないことが多いです
No.30: Bound For South Australia(バウンド・フォー・サウス・オーストラリア)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★★★
オーストラリアの民謡のアレンジです
Tommyの曲には珍しく、長い速弾きパートがあります
エレキ畑で速弾きが得意な人は、この曲の習得は早いと思います
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.31: The Hunt(ザ・ハント)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★★★
とにかく激しい曲です
なんとなく勢いだけで弾けるような錯覚が起こりますが、速弾きフレーズをすべて綺麗に演奏し切るためには、かなりの練習が必要です
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.32: Mr.Guitar(ミスターギター)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
TommyがChetとアルバムを共作する際に作った曲です
この曲もフィンガーピッキングの教科書的な曲だと思います
1曲を通して難易度は均一なので、練習すれば習得できる曲です
終わりの方で一部、ビッグストレッチ(5フレット)が出てきます
No.33: Rachel’s Lullaby(レイチェルズ・ララバイ)
- 左手:★★★
- 右手:★★
- スピード:★
- 速弾き:★
Tommyの娘Reachelがビートルズの”Blackbird”という曲を好きになったことからできた曲
この曲のポイントは、テーマ部分の左手の形がレフトハンドクラッシャーなことです
以下のコードさえ押さえることができれば、他の部分は平易なのでこの曲をマスターできます
No.34: Golliwogg’s Cakewalk(ゴリウォーグス・ケークウォーク)
- 左手:★★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
ドビュッシーのピアノ曲をギターでアレンジ
テクニックのオンパレードのような曲です
E♭ポジションでの小指移動(5弦→6弦、6弦→5弦)があります
セーハーポジションでのビッグストレッチ(4フレット)があります
カスケードハーモニックスもあります
限りなく上級に近い中級の曲です
No.35: Happy Hour(ハッピー・アワー)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★★
お酒の時間だ!のウキウキな曲です
セーハーポジションが多いですが、カポ2演奏なので、必要な握力が軽減されて助かります
速弾きパートはハンマリングを多用すれば、かなり難易度が下がりますが、Tommyはオルタネイトピッキングで演奏する場合もあります(ハンマリングを使う場合もあります)
No.36: Avalon(アバロン)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★★★
オリジナルはChet Atkinsがアレンジした曲です
全般を通して中程度の難易度です
ただ曲のラストにスーパーリック(super lick)と呼ばれる超速弾き(スイープ奏法に似たもの)があります
ここさえ習得できれば、という曲です
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.37: Bye Bye Blackbird(バイ・バイ・ブラックバード)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
こちらもChet Atkinsがアレンジした曲です
1曲を通して難易度は均一です
小指セーハー(2弦同時)があります
初級に近い中級の曲です
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.38: How Deep Is Your Love(愛はきらめきの中に)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★
- 速弾き:★
ギターソロ曲ではなく、ギター2本での演奏です
ギター教室の発表会には打って付けの曲だと思い、ここに掲載しておきます
何よりアレンジが美しいです
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.39: Sail On(セール・オン)
- 左手:★★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
2018年に亡くなったTommyの兄Philに捧げられた曲です
小指セーハー(4弦同時)があります
そこさえクリアすれば、綺麗に演奏をまとめやすい曲です
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
上級(難易度:★★★)
ここからは上級の曲たちです
一言で云えばテンポが速いです
左手で速く正確に弦を押さえることはもちろん、毎日ギターを弾いて、右手の筋肉を鍛えておく必要があります
超絶テクニックを必要とする訳ではありませんが、息をするようにギターを弾く感覚が求められます
No.1: Struttin’(ストラッティング)
- 左手:★★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
Jerry Reed(ジェリー・リード)が作曲した肩で風切る雰囲気の曲です
小指での3弦同時セーハーが連発するのがとにかく辛いです
左手の力を鍛えなければ、綺麗に演奏し切ることは難しい1曲です
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.2: When I’m Sixty-Four(ホエン・アイム・シックシティフォー)
- 左手:★★★
- 右手:★★
- スピード:★★
- 速弾き:★
ビートルズメドレーの中の1曲
6フレットにおよぶピッグストレッチおよびレフトハンドクラッシャー的な左手の押さえ方(シェイクハンドグリップ(5弦)付き)があります
上記のコードについては、シェイクハンドグリップ(5弦)を諦めて、4弦の開放弦を使っても良いので、どこまでTommyのコピーにこだわるかにより難易度は変わります
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.3: Lady Madonna(レディ・マドンナ)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★★
- 速弾き:★★
ビートルズメドレーの中の1曲
テンポが速く、左手の動きも多く、速弾きもありで超難関です
特にラストのテンポが加速する部分はほぼ曲芸の域です
No.4: Guitar Boogie(ギター・ブギー)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★★
- 速弾き:★★
とにかくテンポが速い曲
跳ねたリズムでグルーヴを失わずこのテンポで弾くのは至難の業です
左手や右手の動き自体はそこまで難しくないので、ゆっくりであれば一般人でも弾くことは可能と思います
なお、”Guitar Boogie”の紹介記事は以下を参照下さい
No.5: I Go To Rio(アイ・ゴー・トゥ・リオ)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★★
- 速弾き:★★
Peter Allen(ピータ・アレン)作曲の疾走感満載の曲
この曲もとにかくテンポが速いです
左手や右手の動き自体はそこまで難しくないので、ゆっくりであれば一般人でも弾くことは可能と思います
なお、”I Go To Rio”の紹介記事は以下を参照下さい
No.6: Drivetime(ドライブタイム)
- 左手:★★★
- 右手:★★★
- スピード:★★★
- 速弾き:★
車窓を流れる風景が思い浮かぶ穏やかな曲
そんな曲調とは裏腹に、演奏は超難関です
テンポが速くて、左手の動きは複雑で、右手はハイブリッドピッキングで、シェイクハンドグリップで5弦を押さえてと、とにかく難しいです
No.7: Train to Dusseldorf(トレイン・トゥ・デュッセルドルフ)
- 左手:★★
- 右手:★★★
- スピード:★★★
- 速弾き:★★
ドイツの電車に乗ってGO!な曲
冒頭の5フレットにおよぶピッグストレッチを含んだ速弾き、その後のハイテンポ演奏、とくに右手を速く動かすのが辛い曲です
No.8: Biskie(ビスキー)
- 左手:★★★
- 右手:★★★
- スピード:★★★
- 速弾き:★★
Tommyの友人の娘の名前を冠した曲
ずっと速弾きをしている感覚に陥る曲で、息つく暇がないです
5フレットにおよぶピッグストレッチもあります
たぶん演奏していると本当に息ができないので、短い曲になっているのだと思います
No.9: Endless Road(エンドレス・ロード)
- 左手:★★
- 右手:★★★
- スピード:★★
- 速弾き:★★★
人生を前向き歩ませてくれるような素晴らしい曲
上級に分類した曲では珍しくテンポはミディアムです
フラットピックによるハイブリッドピッキングです
ストロークとフィンガーピッキングが入り混じっており、安定して演奏するのが難しいです
左手の形も決して楽ではなく、ラストに向かう部分に速弾きもあり、総合的に見て難易度が高い曲です
けいや採譜の正確なTAB譜が以下の記事からダウンロード可能です
No.10: Son Of a Gun(ソン・オブ・ア・ガン)
- 左手:★★★
- 右手:★★★
- スピード:★★★
- 速弾き:★★★
Merle Travis(マール・トラヴィス)の息子Thom Bresh(トム・ブレッシュ)に捧げた曲
とにかくテンポが速いです
シェイクハンドグリップによる5弦押さえもあります
ラストにはサムピックをフラットピックのように使った速弾きもあります
超難関曲です
No.11: Gameshow Rag/Cannonball Rag(ゲームショー・ラグ/キャノンボール・ラグ)
- 左手:★★
- 右手:★★
- スピード:★★★
- 速弾き:★★★
Merle Travis(マール・トラヴィス)の”Cannonball Rag”にTommyオリジナルの”Gameshow Rag”を合体させた曲です
とにかくスピードが速いです
Gameshow Ragまでは右手が動くけど、Cannonball Ragに入ると右手の筋肉が限界に達して弾けなくなりがちな曲です
まとめ
以上のとおり、Tommy Emmanuel(トミーエマニュエル)の曲を難易度別に紹介しました(初級:6曲、中級:39曲、上級:11曲の計56曲)
改めて曲の多さに驚きですが、今回の記事では紹介していない曲はまだまだ多数あります
「曲が多すぎてどの曲から挑戦したらよいかわからない!」という方等は本記事を参考にしていただけたらと思います〆
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