Tommy Emmanuel(トミー・エマニュエル)について以下の記事を見つけたので解説(和訳+補足)したいと思います
Tommyが賞賛する10人のギタリストについて、Tommy自身の言葉で語られています
- Tommy Emmanuelが賞賛する10人のギタリスト
- Django Reinhardt(ジャンゴ・ラインハルト、1910~1953年)
- Paco De Lucia(パコ・デ・ルシア、1947~2014年)
- Jerry Reed(ジェリー・リード、1937~2008年)
- Steve Lukather(スティーヴ・ルカサー、1957年~)
- Chet Atkins(チェット・アトキンス、1924~2001年)
- George Benson(ジョージ・ベンソン、1943年~)
- Larry Carlton(ラリー・カールトン、1948年~)
- Don Rich(ドン・リッチ、1941~1974年)
- James Burton(ジェームズ・バートン、1939年~)
- Eric Clapton(エリック・クラプトン、1945年~)
Tommy Emmanuelが賞賛する10人のギタリスト
Django Reinhardt(ジャンゴ・ラインハルト、1910~1953年)
ジャンゴはある音楽ジャンルを生み出しました。そのジャンルは今でも聴かれたり演奏されたりしています。一般的にはジプシー・ジャズと呼ばれるジャンルですが、ジャンゴ自身は単にジャズと呼んでいたと思います。ジャンゴはどんなソリストよりも多くの良いアイデアを持っていたと思います。
彼の演奏には素晴らしいドライブがあり、アコースティックギターの音色は美しいです。晩年、彼はビバップ・ジャズを演奏し、Charlie Parker(チャーリー・パーカー)のような凄まじいメロディラインを披露しました。ジャンゴはLouis Armstrong(ルイ・アームストロング)のギター版でした。
Paco De Lucia(パコ・デ・ルシア、1947~2014年)
パコは私が今まで目の当たりにした中で最も素晴らしいギター奏者です。彼の音楽はとても深く美しい。ライブで聴けば圧倒されること請け合いです。彼の技術とアイデアは、私が今まで耳にしてきた誰よりも、どのジャンルにおいても一番です。
Jerry Reed(ジェリー・リード、1937~2008年)
ジェリー・リードは1960年代に有名になりました。私たちはMerle Travis(マール・トラビス)やChet Atkins(チェット・アトキンス)を聴いて育ってきましたが、ジェリーが現れたとき、既に彼の演奏スタイルは他とは異なるものでした。彼のサウンドは誰にも似ていない、彼の演奏は完全にユニークだったのです。
彼のような演奏は聴いたことがありません。彼の演奏は別のレベルに達しており、彼がやっていることを見抜くことは難しかったです。念願のジェリーに会ったとき「どうやってこんな演奏スタイルにたどり着いたの?」と質問しました。彼の答えは「単にRay Charles(レイ・チャールズ)みたいな演奏を心がけただけだよ」でした。
Steve Lukather(スティーヴ・ルカサー、1957年~)
スティーブはロックやロック・フュージョンにおける最も素晴らしいソリストのひとりです。彼の素晴らしい演奏を聴きたいと思うのであれば、Olivia Newton John(オリビア・ニュートン・ジョン)の”Let’s Get Physical”をお勧めします。
とにかくヤバイです!誰も彼みたいにこの曲を弾くことはできません。Toto(トト)での演奏もとても美しいです。他のソロとしてはChicago(シカゴ)の”Hard Habit To Break”やBoz Scagg(ボズ・スキャッグス)の”Breakdown Dead Ahead”があります。これらのソロも最も素晴らしいソロのひとつですね。
Chet Atkins(チェット・アトキンス、1924~2001年)
チェットが現れたときはもちろん、みんな驚きました。私はそのとき子供でしたが、彼の名前はみんなの口から聞きました。みんな彼のようになりたいと思っていました。
彼の初期の頃の録音には特に多くのソロが収められていますが、その録音は信じられないくらい上手いアレンジです。誰も彼のような技術は持ち合わせていませんでした。彼の技術は私たちが今まで聴いたことないようなレベルのものでした。
George Benson(ジョージ・ベンソン、1943年~)
ジョージ・ベンソンが現れたのはジャズが殆ど死にかけているときでした。彼はジャズ風味を加えたポップ音楽を通して全ての世代の人々を感化しました。彼の初期の頃の録音を聴くと、彼は素晴らしいビバップ・ジャズやジャズを演奏しています。
ジョージはジャズのジャンルに多くのものをもたらしました。彼のソロは驚愕です。初めて彼の演奏を見たとき私は言葉を失いました。そして自分自身に問いかけたのです。「俺は今何を見たんだ?」と。
Larry Carlton(ラリー・カールトン、1948年~)
ラリーの演奏の初期の頃の作品としては、Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)の録音に参加し、美しく印象深いソロを披露しています。彼自身のオリジナルアルバムを出すようになってからは、自分自身を名だたるソリストとして確立しました。
“Kid Charlemagne(キッド・シャールメイン)”のような曲における彼のソロを聴いてみてください。曲自体はクラシックなものでも、彼はほとんどフュージョンやロックのように捉えて演奏します。
Don Rich(ドン・リッチ、1941~1974年)
ドン・リッチには子供の頃に夢中になりました。なぜなら彼のテレキャスターの音と演奏スタイルがとても好きだったからです。
彼はカントリー・ミュージックを演奏するギタリストの間では、最も大きな影響力を持った人物のひとりでした。みんな彼のように演奏したいと思ったものです。彼ほどの人物はいませんでした。
James Burton(ジェームズ・バートン、1939年~)
Dale Hawkins(デイル・ホーキンズ)の”Suzy Q”やRicky Nelson(リッキー・ネルソン)の”Hello Mary Lou”のソロを聴いてみてください。今聴いても、依然として素晴らしいソロであり続けています。私はElvis Presley(エルヴィス・プレスリー)と演奏しているジェームズが好きです。
エルヴィスが1969年に”Comeback Special(TV番組によるショー)”で初めてラスベガスを訪れた際のジェームズの演奏は―特に”That’s Alright Mama”と”C.C Rider”は―、テレキャスター演奏のクラシックと云っても良いでしょう。私はジェームズが好きです。
Eric Clapton(エリック・クラプトン、1945年~)
エリック・クラプトンの演奏は何度聴いても驚かされます。それは彼のストーリー性のあるソロを生み出す能力によるものです。彼は速く弾くようなことはせずに、いつもよく考えられた美しい演奏をします。
私のお気に入りの演奏は”The Journeyman”というアルバムに収められたRay Charles(レイ・チャールズ)の曲である”Hard Times”です。この曲における彼の演奏と歌唱は傑出しています。
〆
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