映画「天使のくれた時間」を観る

「人生に必要なのは愛ですか、お金ですか」

「愛もお金も必要ありません」

とイェール大学助教授の成田悠輔さんが申されている動画をどこかで観た記憶がありますが、映画「天使のくれた時間」「お金よりも愛、というか家族との時間」という映画です

しみったれた暮らしも悪くないと思える良い映画だったのですが、随所に現れるアメリカンなカルチャーについていけずに改めて日本人とアメリカ人の隔たりを感じた映画でもありました

映画で感じたカルチャーショック

その1:クリスマスに命かけすぎ

クリスマスの夜に仕事をしていると「何してるんだい?今日はクリスマスだよ?」という感じで、まるで肉親の葬式をすっぽかしたかのような勢いで非難を受けます

にわかキリスト教の日本とはクリスマスに対する姿勢が違います

ちなみに欧米でクリスマスにケンタッキー食べるというと笑われるそうです

「特別な夜なんだからもうちょっといいもん食べろよ!」ということらしいです

その2:イケイケの奥さん

朝起きると奥さん(結婚13年目)が風呂場でラジオを爆音でかけながら大声で歌っています

ハイテンション&ご機嫌な1日のスタートです

なんだこの世界観…アメリカではこれがステレオタイプなのか…

その3:チョコレートケーキで発情

旦那さん(ニコラス・ケイジ)が奥さん(ティア・レオーニ)のチョコレートケーキを食べてしまい揉めるのですが、そのうち追いかけっ子が始まり、遂には「そんなに欲しいならくれてやる!」ということで、手づかみでぐちゃぐちゃにしたチョコレートケーキを相手の口の中に押し込み合い始めます

この食べ物をぐちゃぐちゃにするというのが、食べ物を粗末に扱っているような感じがしてなかなか馴染めないところではあります

アメリカンにはフード・ファイト(食べものを相手に投げあう遊び)というものがありますが、これもかなり抵抗を感じます

で、映画ではこのあとになんとお互い発情してしまいそのままウフン♡な展開になります

うーん、アメリカン!

その4:サプライズプレゼントの強要

結婚記念日の朝に奥さんがサプライズプレゼントを強要してきます

旦那さんはうっかり記念日を忘れており気まずい雰囲気を出すのですが、「もう!そんな焦らしプレイはいいから!はやくはやく!(ニッコニコ)」と無邪気&ハイテンションで奥さんは両手を前に突き出してきます

そして本当にプレゼントがないことがわかると「もうおしまいだ…」と絶望して部屋を出ていくのです

信じられるかい?これが結婚13年目、2人子持ちのテンションなんだぜ?

ストーリー概説(一筆書き)

以下に本作のストーリーをざっと一息で書いてみましょう

彼女を捨てて仕事にフルベットして社長まで上り詰めた。結婚はしていないが自分には計画があり、人生に迷いや疑問は一切ない。そんな彼がクリスマスイブに一晩寝ると、あの日別れたはずの彼女との間に2人の子供をもうけ、大きな犬を飼い、郊外にフルローンの一軒家を購入していた。戸惑う彼。貧相な生活、我慢の連続の生活にうんざり。もう一度豪奢なもとの生活に戻りたい。しかし徐々にあたたかな家庭生活に居心地の良さを感じるようになり、いつしか家族とこのままずっと一緒に暮らしたいと思う彼なのであった。しかし、家族の大切さを実感したそのとき、謎の天使が現れ、もとの世界に連れ戻されてしまう。戻った世界では彼女は辣腕弁護士として結婚せずにバリキャリをやっていた。ラストシーンは社長と弁護士のパワーカップル誕生で終幕。

社長に戻りたい→家族最高→社長に戻ったけどやっぱり家族がほしいの展開なので、人間にとって人生の満足度が高いのは円満な家族を持つこと、というメッセージでしょう(たとえフルローンで112回払いの借金を背負ったとしても)

パートナーも作らずに仕事にいそしんでいるそこの君!家庭生活に失望して火遊び始めたそこの君!人生最良の時間はあたたかい雰囲気に包まれた家族との時間だ!今すぐパートナーを見つけろ!そして子供のためにバナナシェークを作るんだ!

コメント

タイトルとURLをコピーしました