さくらももこ「たいのおかしら」を読む

さくらももこの3大エッセイ読破ということで、「もものかんづめ」「さるのこしかけ」に引き続き「たいのおかしら」を読みました

Kindle版で¥484と相変わらずお求めやすいお値段です

「桃」「猿」とくると次は「犬か?雉か?」と桃太郎を連想したくなりますが、「鯛」ということでルールに縛られない、自由は発想で良い、といったエッセイらしいメッセージをタイトルからも感じることができます

さくらももこのセンスが光るタイトルだなとつくづく思います

本書の感想

3大エッセイを通して読んだ感想

「もものかんづめ」「さるのこしかけ」「たいのおかしら」を続けて読んでみた感想は以下の二つです

  1. 面白一辺倒から徐々にさくらももこの感性で捉えた「いい話」の比重が増している
  2. だんだん忙しさが文章ににじみ出てくる

1.については、1991年から1993年にかけて毎年エッセイを出版しているためネタが尽きてきたという面もあるのかもしれませんが、初めは「笑わしてやろう」的な文章が多いのに対して、後半はもっとリラックスして「書きたいことを書きたいように書けばよい」というような文章が増えているように感じました

2.については、後半は尻切れトンボな文章が増えているというか「あれ、急に終わったな」という印象の文章がいくつかあり、じっくりと文章を書く時間がないのかな、という印象を持ちました

実際、漫画書いたり、アニメの脚本を書いたり、エッセイを書いたり、と超多忙な時期だったようです

ですので、初めてさくらももこのエッセイを読む方は順当に桃→猿→鯛の順番で読むのが、一番楽しめる読み方かなと思いました

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怠けのプロ

さくらももこは17歳まで怠けまくっていたという話で、怠け者が行き過ぎて母親に「産むんじゃなかった」といわれるエピソードがとても印象的でした

他人に迷惑をかけすぎて「産むんじゃなかった」と言われるケースは他にも聞き及ぶ機会がある気がしますが、怠けてて(何もしなくて)「産むんじゃなかった」と言われるケースはなかなかない

もちろん、立派な大人が何もせずにゴロゴロしていたらわかりますが、まだ言っても10代です

10代なんてだいたいみんな怠け者でしょう

そんなさくらももこも上京してからは超多忙な漫画家生活を送っており、人はやっぱり適材適所で輝くのだなと思いました

日常が尊い

20歳になった際にただただ街を歩いて日常の素晴らしさを再確認したというエピソードも印象的でした

決して劇的な体験や非日常的なイベントがなくとも、日常の中に面白さ/素晴らしさを求めていく姿勢というのがさくらももこ的な感性なのだと感じました(多少、日常を非日常化するきらいもある気はしますが(飲尿療法とか…))

原稿を書くスピード

巻末お楽しみ対談(これは1993年以降に追加された章で、さくらももこが既に離婚しているので1998年以降の対談ということになります))で三谷幸喜と対談しているのですが、そこで以下のようなことが語られています

  • アニメの脚本1本(400字詰め原稿用紙30枚程度)を3時間程度で書き上げる

三谷幸喜(脚本家)はこれを聞いて「驚異的なスピード!」と感嘆するわけですが、計算してみると1時間当たり4000字のスピードで脚本を書いていることになります

Webライターなんかは1時間に2000字書ければある程度速い方と言われるみたいなので、その2倍の速度です

おそらくリサーチに時間をかける必要があまりないので速いのかと想像はしますが、それでもかなり速い印象です

気になるのは、手で書いていたのか、パソコンで書いていたのか、ですが…〆

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けいやの雑記ブログ

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