さくらももこの「もものかんづめ」を読みました
1991年に刊行され、ミリオンセラーを記録した本書をなぜ2021年の今読んだのかというと、実は2018年にさくらももこが亡くなっていると最近知ったからなのでした(ショック)
また、昔祖母の家にさくらももこのエッセイがあって、アニメ・ちびまる子ちゃんのその後の話みたいなものが書かれていた記憶があり(確か中学生になったまる子は腕相撲が強かった、みたいな内容)、さくらももこのエッセイを読んでみたいと昔から思っていたことを思い出したのもありました
そして何と言ってもKindle版は¥429でとても安いです
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本書の感想
当時は斬新な文体
読み始めてまず思ったことは、1991年の刊行当時はこの飾らない明け透けな文体が斬新であったんだろうなということです
2021年の今となってはそこまで斬新さはないのですが、当時20代の女性であるさくらももこが「うんこ」だの「ちんこ」だの「祖父(友蔵)はろくでもないジジイ」だのと、露骨な語り口でつづる文体は「平成の清少納言現る」ともてはやされた背景も何となくわかる気がしました
悪役の友蔵じいさん
アニメ・ちびまる子ちゃんでは友蔵じいさんと言えば、まる子の大好きな優しいおじいさんですが、現実の友蔵じいさんは「ズルくて意地悪で怠け者で、嫁いびりはする」でろくでもないじいさんであったと散々な書かれ方をしています
「自分の祖父をそんなに悪く言うものじゃない」とたしなめる読者の投稿に対しても、「だって本心なんだから仕方がない」と開き直るさくらももこも痛快です
しかし、現実の友蔵じいさんが悪じいさんだったなんて、アニメの友蔵じいさんの人が良すぎる性格は現実の反動なのかなと思うと同時に、現実にはあんな人の良いじいさんはいないという事実に少しがっかりする気持でもあります
父ヒロシのすごさ
さくらももこの父ヒロシはまる子のお母さんからいつも文句を言われていたようです
この点はアニメ・ちびまる子ちゃんとあまり変わりのない風景のような気がしますが、いつも一方的に文句を言われても反論もせずのほほんとしている父ヒロシに向かってさくらももこは問いただします
まる子:「いつも文句ばかり言われて嫌じゃないの?」
父ヒロシ:「お母さんがああやって文句を言っているうちは元気な証拠だから」
父ヒロシにとってはお母さんから文句を言われることは細かなことで、そんなことよりも家族が元気でいることの方か大事ということでしょう
ある意味父ヒロシは達観していると思いました
そんな父ヒロシをさくらももこも大好きだったようです(なんかいい話だなぁ)〆
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