映画「カメラを止めるな!」を観る

久々に映画みたいなー、ということで映画「カメラを止めるな!」を観ました

2017年にヒットした映画で当時騒がれていたのを何となく覚えています

調べてみると製作費はたった300万円なのに興行収入は2018年に31億円を記録している原価率10万分の1%のとんでもない映画のようです

完全に一発当てています

映画は一言で云うと、「40分ノーカット・ゾンビ・パニック・ムービー+その映画の制作秘話」なのですが、構成が非常にわかりやすく、見ている人の期待を裏切らないというか、わかりやすさからくる安心感があるというか、とても気楽に楽しめる良い映画だと思いました

映画の長さも90分と長くなく、疲れないのがまたGoodでした

映画の感想

映画の構成

この映画は3部構成になっています

  • 第1部:40分ノーカット・ゾンビ・パニック・ムービー
  • 第2部:制作秘話
  • 第3部:撮影の裏側のドタバタ劇

第1部:40分ノーカット・ゾンビ・パニック・ムービー

第1部はB級映画というか、学生が作成した映画みたいな質感なのですが、40分ノーカットという点が普通の映画とは少し違う面白みがあります

ノーカットでずっと観ていると、視聴者側にも緊張感というか臨場感が伝染するのを感じます

しかも、ゾンビが出てきたり、ゾンビの首が飛んだり、血しぶきを浴びたりと、血のりなどの演出が必要な場面もノーカットで乗り切っていきます

こういう場面を工夫して撮りきっていくところも観ていて楽しく、単なるB級映画とは違うなー、と思うところです

第2部:制作秘話

第1部が40分くらいでエンドロールを迎えてしまうので、「あれ、短い映画だな」と思ってしまいますが、実は第1部は映画の中の映画で、この映画の制作秘話が第2部で明かされます

秘話といっても、テレビ番組の企画で「ノーカット・ゾンビ・ドラマ」を撮影しよう!という企画に抜擢された監督が、一癖も二癖もある役者陣・制作陣を取りまとめて本番を迎えるといったくらいの話です

よくあるコメディー風のプロットと云えばそれまでですが、登場人物たちのキャラが結構立っていて、定番なんだけどマクドナルドを食べているような味付けで、わかりやすくてこのくだりも好きでした

例を挙げると、役者気取りの主演男優(無意味な深読み、自己中)とか、アイドル根性の抜けないヒロイン(努力したくない、ちやほやされたい)とか

こんな登場人物達ではあの第1部のドラマは取れないのではないか?と不安を抱かせることもこの第2部の狙いなのかもしれません

第3部:撮影の裏側のドタバタ劇

さて、そんな不安を抱きつつ、ドラマの撮影に入るわけですが、当然順調に40分間ノーカットで進むわけもなく、アクシデントが発生するたびになんとか工夫して乗り切っていくわけです

第3部は云わば、第1部のネタバレパート

第1部の撮影の裏側まで含めてもう一度40分のドラマを振り返ることになります

「あぁ、あの変な間は、こういう理由だったのか」とか確認しながら見るわけです

そして、なんとかかんとかドラマを撮り終え、視聴者も一緒に達成感を味わえるという良くできた仕掛けです

わりと賛否両論みたい

個人的にはわりと楽しめた映画なのですが、レビューを見るとちょこちょこ酷評を見るのでわりと賛否両論の映画なのかもしれません

酷評レビューを見ると「駄作」という風潮が多いのですが、「いや、製作費300万円のわりには上手くまとめた良作だと思う」が個人的な感想です

確かに表現やテーマや芸術性の視点から見れば、なんの引っ掛かりもないかもしれませんが、純粋なエンタメ作品としてコストの範囲内で最大限のものを作って、そのうえ莫大な売り上げを達成している本作は、素晴らしい出来なのだと思います〆

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