アコギの神様Tommy Emmanuel(トミー・エマニュエル)が、先日(9月21日)関西万博のステージに立ちました。
残念ながら会場には行けませんでしたが、のちに動画で彼のステージを観ることができました。
そして思いました。
「トミーも、もう70歳かぁ……」
見た目は相変わらず元気で、ステージ上の笑顔も健在。
でも、じっくり観ていると、やはり時の流れを感じます。
テンポの速い曲では、若いころのようなキレのある“粒立ち”が少し薄れていて、音の隙間に、ほんのわずかな「ゆらぎ」があるように感じました。
もちろん、それでも世界トップクラスの演奏であることに変わりはありません。けれど、そのわずかな“間”に、けいやは不思議な深みを感じたのです。
若いころのトミーは、音と体が完全にシンクロしていて、
まるでギターそのものが呼吸しているようでした。
今のトミーは、そこに**静かな間(ま)**が生まれている。
でも、その間こそが、70歳の彼の音の「味」なんだと思います。
けいやの中でトミーの全盛期は、アルバム『Only』(2000年・当時45歳)あたり。
あの頃の演奏は、本当にこの世のバグかと思うほど完璧で、
一音一音が輝きを放っていました。
それから25年。
今は少しテンポが緩み、音の粒は柔らかくなったけれど、
その代わりに「人生の呼吸」が混じっているような気がします。
70歳になっても世界を飛び回り、
新しい音に触れ、インスピレーションを得て曲を作り続けるトミー。
それだけで、なんだか勇気をもらえます。
日本に来てくれてありがとう、トミー。
そして、これからもあなたの音で世界を包んでください。
〆
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