泉田良輔「銀行はこれからどうなるのか」を読む

泉田良輔氏の2017年の著書「銀行はこれからどうなるのか」を読みました

金融業の将来像を考える本書は、平たく云うと「個人預金は銀行に残り続けるのか?」という疑問についてあれこれ考える本でした

本書の感想

銀行の3つの機能

銀行が担う主要な機能について次の3つが挙げられています

  1. 金融仲介機能:お金の貸し借りの仲介をする
  2. 信用創造機能:預金が金利で自動的に増える
  3. 決済機能:現金を使わずに銀行口座で決済ができる

金融仲介機能は、メインは個人預金を法人に貸し出すことであって、メガバンク・地方銀行等で割合の違いはあっても、銀行はこの金融仲介機能によって利益を上げるビジネスモデルらしいです

信用創造機能は、現在は超低金利時代なのでその機能が果たせているかは甚だ疑問

決済機能は、キャッシュレス等様々な便利な決済方法が出てきているので、銀行口座を使った決済は将来減ってしまう可能性があるとのこと

銀行口座から個人預金が流出する?

現在キャッシュレス決済の普及が進められていますが、キャッシュレス決済では多くの場合、0.5%~1%程度のポイントが付きます

これは銀行預金の金利よりも全然高いので、極論すれば個人預金をキャッシュレスのデジタルウォレットに全額突っ込んでおいたほうがお得ということになります

現段階では上記は極論としても、今後は個人預金を銀行口座ではなくデジタルウォレットに置くほうがお得になるかもしれない

もしそうなった場合は、銀行の稼ぎ頭である金融仲介機能が破綻するかもしれないというストーリーが述べられていました

小売業が金融業に参入する?

小売業はユーザーとの接点とその頻度が多く、決済や送金の新しい技術が整えば、十分金融業に参入し得るとのこと

確かにアマゾンやイオンなんかが独自のデジタルウォレットを用意し、自社のチャネルで商品を購入する際に高いポイントを付与したりすれば十分なユーザーを確保できる気はします

おわりに

本書は前回読んだ泉田良輔氏の著書「テクノロジーがすべてを塗り変える産業地図」に比べると、金融という実態が把握しづらい分野に切り込んでいるので、内容や意味の理解に苦労する点が多い気がしましたが、銀行の将来像が気になる方には一読の価値があると思います〆

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