一番古い記憶(その2)

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この前、自分の一番古い記憶は「3歳頃の母親におんぶ紐で背負われていた時の記憶」と書いたのだけれど、実はもうひとつ、さらに幼い時の記憶がある。

それは母親のお腹の中にいた時の記憶。

どんな記憶かというと、お腹の中でうずくまっていると母親の笑い声が遠くから聞こえてくる、というもの。流石にこれは空想ではないかと自分でも思っているので、一番古い記憶としてはカウントしていない。

空想と思っている理由は、表現がややこしいのだが、この記憶を自覚した時の記憶も覚えているからである。

それは5歳くらいの時、母親から「お腹の中にいた時のこと覚えてる?」と聞かれて「うん、覚えてる」と答えた記憶である。この幼い子供の「うん、覚えている」はかなり曲者で、言葉通りに受け取ってはいけない。個人的な感覚からすると、この時の受け答えは「覚えてる」と答えると母親が喜ぶと思って「覚えてる」と回答している気がする。何となくそのような感覚というか記憶が残っている。

そして、実際「覚えてる」と回答すると母親は「すごいね!」と喜んだ。すると褒められた感じがして嬉しくなるので、以後同じことを聞かれても「覚えてる」と答えるようになる。また、「覚えてる」と答え続けていると「お腹の中にいた時の記憶」がだんだんと捏造されていく。

そんなわけで、お腹の中で聞いた母親の笑い声は、母親を喜ばせるために(あるいは自分が褒められるために)、自ら作り出した偽りの記憶であるという何の神秘性もない説が自分の中では有力である。

この場合に限らず、幼い子供というのは周りの期待に応えるために(自分が褒められるために)、悪意のない嘘をつくということは往々にしてあるというのが、個人的な体験からの教訓である。〆

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