鈴木祐氏の著書「最高の体調」を読みました
本書はタイトルのとおり、最高の体調を手に入れるためのテクニックを紹介する本です
特徴としては、進化医学(ダーウィニアン・メディスン)の考え方を採用している点が挙げられます
すなわち、進化論をベースに人間の病気の原因を考察するということです
本書の感想
「健康の本」というより「生き方の本」
「最高の体調」ときくと、食物繊維をとろう!とか、運動をしよう!とか、健康に関する提言が満載なのかと予想してしまいます
もちろん、一般的な健康本に記載されるような上記の内容も本書では記載されています
しかし、それと同じくらいにページを割いて記載されているのが、人生の価値設定についての方法であったり、死についての考え方であったりと、「生き方」にフォーカスした内容です
最高の体調を手に入れるためには、小手先のテクニックだけでは不十分で、人生に対する考え方も整理する必要があるということでしょう
そういう意味で、本書は普通の健康本よりも、かなり意識の高い内容だと感じました
とりあえず、炎症を抑えよう
とは云いつつも、「生き方」の部分は一朝一夕には変えることはできないので、まずは費用対効果の高い方法を試してみるのが良いと思います
本書でも費用対効果の高い身体の炎症を抑える方法として以下が挙げられています
- 自然との接触を増やすこと
- 食物繊維をとること
- 孤独にならないこと(交友を持つこと)
- 十分な睡眠をとること
- 運動をすること
この中でもぶっちぎりに効果が高いのは「自然との接触を増やすこと」らしいです
なんでも自然の中に身を置くだけで、精神もリラックスするし、微生物が体内に入って腸の調子も良くなるのだとか
意外なのは「孤独にならないこと」がランクインしていることですね
人は孤独になると身体に炎症を起こすらしいです
進化医学の観点からすると、人間は狩猟採集時代のように集団で行動する方が、遺伝子的に落ち着くということなのでしょう
ところで「身体の炎症って具体的に何?」と疑問に思われる方は、本書を参照いただきたいですが、ここではとりあえず「どことなく体調がすぐれないというのは、何かしら身体が炎症を起こしている」と考えてもらえれば良いと思います
やっぱり現代人は働きすぎ?
現代の世界において狩猟採集時代の生活を送っている民族を調査すると、労働時間は週12~19時間程度のようです
1日数時間、食料を探しに行ったら、後は会話したり踊ったり、人とのコミュニケーションに時間を費やすようです
狩猟採集時代の生活が人間の身体に一番合っていると考えるならば、1日4時間くらいの労働が一番しっくりくるのかもしれません
確かに個人的にも、世間一般でよく云われる1日7時間労働は身体に疲労が蓄積していく実感があります
いつの日にか世の中が1日4時間労働の世界になったらいいなと思います〆
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