ルービック・キューブを持たない子供時代だった。友達の家にあるキューブで遊ばせてもらったときは、一面を揃えるのがやっとだった。5分はかかったと思う。
そんなキューブをものの数秒で全面揃えるすげー奴らが世の中にはいる。なにげなく観たドキュメンタリー「スピードキューバーズ:世界を見据えて」に登場するキューバー(ルービック・キューブをする人)たちに度肝を抜かれた。
【ドキュメンタリー:スピードキューバーズ:世界を見据えて】この世界にはキューブをものの数秒で全面揃えるすげー奴らがわんさかいる。これはオリンピック競技にしたらよいんじゃないかな。誰でも手軽に始められるし、なにより知的かつ身体を使う競技なのに暴力的な要素がないのが素晴らしい。
— Keiya | 強くなりたい (@2R8R9) April 3, 2023
世界的キューバーであるフェリックスとマックスのライバル関係を軸に物語を描く本作。フェリックスは今までの王者、マックスは成長著しい新世代の王者という感じであるが、ふたりの関係はある種の友情で結ばれており観ていてとても心温まる。ルービック・キューブの競技者は若年者が多いためか、大会の雰囲気も純粋な好奇心・熱気に満ちている。
追い上げ著しいマックスは自閉症である。ルービック・キューブを通して社会性を身に着けていく姿は観ていて勇気づけられる。もしかしてマックスはサヴァン症候群でフェリックスは圧倒的に不利なのでは?と少し思ったが、本作ではマックスのことはサヴァン症候群とは紹介していないし、フェリックスもマックスも実力は拮抗しているようにみえる。マックスがチート状態というわけではなさそうだ。
傑出したキューバーというのは、10代を過ぎると社会生活に時間を割かれるため練習時間が減少し、記録が落ちていくものらしい。フェリックスも就職する年齢になっており、これからの記録が心配ではあるが、本人の「これからもキューブとともに人生を歩みたい」という前向きな表情はとても清々しかった。
しかし、ルービック・キューブの競技は本当に平和的でよいなと思った。オリンピック競技にしたらよいんじゃないかな。誰でも手軽に始められる競技だし。〆
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