映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を観ました
気持ちが新鮮なうちにここに感想を書き留めておきたいと思います
なお、あらすじを紹介する趣旨ではないのでネタバレはほぼ含みません
映画の感想
一言でまとめると「旧劇場版がバッド・エンドとしたら、そのハッピー・エンド版」ですね
気持ちの記録
観る前
思い返せばTVシリーズを放映していたのが1995年頃なので、25年くらいの時が経っているわけです
そりゃ感慨深いですよ
その間にこっちは多感な思春期を通り越して大人になってしまっているわけで、TVでエヴァを楽しんでいた当時の自分はもういません
もうエヴァのことなんか忘れて生活すれば良い気もしますが、それでもやっぱり、自分の中の「あの頃の僕」の残滓がエヴァの結末を知りたがっている気がしました
「さぁ、そろそろ決着をつけようぜ」
観る前の気持ちはまさにこれでした
観てる最中(前半)
綾波レイが人の心を獲得していく物語
「いい話だなー」
と思う一方、
「ここからどうやって話を終わらせるのか?」
という不安みたいな気持ちがだんだん込み上げてきました
観てる最中(後半)
綾波パートが終わると急転直下、ストーリーが坂を転げ落ちるみたいに進みます
一言で云えば「わけわからん」です
この訳の分からなさは、まさに旧劇場版のトラウマの再来を予感させるもの
どんどん精神世界に落っこちていくようで、観ている方は「一体何を観せられているのか?」と頭の混乱を禁じえません
この感覚はやっぱり旧劇場版と一緒でしたね
「あっ、またこのパターンか」
と冷静な自分も一方では居ましたが
観た後
視聴後の感想は
「なんかすごいものを観せられた気がするけど、一体何を観たのだろう?」
ですね
つまりは、旧劇場版を観たときと同じ気持ちになりました
すごいものを観せられてショック状態で頭が混乱しているってやつです
ただ旧劇場版を観たときとの違いもあります
- なんだかハッピー・エンドっぽい終わり方をした
- ハッピー・エンドなんだからエヴァは本当に完結したのだろう
この「完結した」という視聴後の感覚が今回の場合は一番大事な気もしています
その他思ったこと
繰り越される課題
映画の視聴中、何が何だかわからない中でぼんやりと考えていたのは、「親の課題は子供に遺伝する」ということでした
まぁ、ゲンドウ君とシンジくんの対話を観ていて思ったのですが、これって事実だよなぁ、と
親が乗り越えられなかった課題に子供は直面することになる
その課題を乗り越えられるか否かは、人生における大きな山場のひとつのような気がしています
皆さんも思い当たる節はありませんか?
僕はありますよ、まだ乗り越えられた気はしていませんが
結局何が面白かったのか
エヴァの面白さって、世界観や設定を細部まで練りこんでおく一方で、映画本編ではほとんど説明せずに物語を進める、っていう点にあると思います
これによって観る人は「わけのわからなさ」にショックを覚える
ただ観終わった後に考察すると、いろいろ理解できてくる
提示された点を、各々が線でつなぐことで壮大な神話を構築できる
それが癖になる
まさに現代の神話をひとつ構築したのではないかと思います〆
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