Tommy Emmanuel(トミーエマニュエル)の曲に挑戦すると「難易度高すぎ!」と思いますよね
いきなり涼しい顔して弾ける人は、まぁいないのではないかと思います
難しい点を左手と右手に分けて考えてみました
●左手
- シェイクハンド・グリップが多く、手が小さいと届かない
- 手のストレッチが大きく、手が小さいと届かない
- 人差し指や中指の頭で2本の弦を押さえることがある
●右手
- テンポの速い曲だとサムピックを操る親指の筋力が持たない
- ハイブリッド・ピッキング奏法が安定しない
以下、各項について解説します
・シェイクハンド・グリップが多く、手が小さいと届かない
特に5弦を親指で押さえる場合ですね
例えば、Son of a gunとか、Waiting for a planeとか
Son of a gunはミドルポジション(5フレット位置)からローボジション(1フレット位置)へのジャンプで押さえなきゃいけないので、なおのこと難しいです
Waiting for a planeは、カポタスト使用で押さえる力が弱くても音が鳴りやすいため、若干押さえやすくなります
・手のストレッチが大きく、手が小さいと届かない
左手を目一杯広げて弦を押さえることがあります
例えば、Locomotivationの3~7フレットにかけてのストレッチ、When I’m 64の5~10フレットにかけてのストレッチとか
ぎりぎり指が届いたとしても、この左手の態勢で弦を押さえるのは、力が入りづらく、難しいです
・人差し指や中指の頭で2本の弦を押さえることがある
これは見逃してしまいがちなテクニックですが、結構使われています
Man with the green thumbのコードAバッキング(イントロじゃなくて、間奏の方)の人差し指の頭で2本押さえるとか
Lewis and clarkのイントロの中指の頭で2本押さえるとか
・テンポの速い曲だとサムピックを操る親指の筋力が持たない
これは標題のとおりで、テンポが速い曲は毎日弾いていないと親指を動かす筋肉が退化して弾けなくなります
Gameshow rag/Cannonball ragとか、I go to Rioとか
・ハイブリッド・ピッキング奏法が安定しない
フラットピックと同時に中指や薬指を使って弦を弾くハイブリッド・ピッキングは、演奏を安定させることが難しいです
テンポや鳴っている音の数・強弱が不安定になって、精度が低い演奏になってしまいがちです
Endless roadとかAntonella’s birthdayとか
まとめ
特に左手の使い方についてですが、上記のような弦の押さえ方により、Tommyは演奏の難易度を下げたり、音のサスティーンをコントロールしたりしているのだと思います
「Tommyみたいな押さえ方はできないから自己流で!」とした途端、指運が技巧的になって逆に難しくなったり、音がぶつ切れになって曲の雰囲気を壊したりすることがあります
効率的・効果的な押さえ方で演奏の難易度を下げるのはとても重要だと思います
なぜなら、難しすぎると演奏に余裕がなくなり、笑顔で楽しげに弾けないから
Tommyは演奏中は基本笑顔です
演奏に余裕があり、ノリノリです
曲も良いですが、そういった陽気な視覚情報もファンを惹きつける要素だと思います〆
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