「マンガ 面白いほどよくわかる!古事記」を読む

「日本っていつから日本なの?」

「それはね、イザナキとイザナミが結婚して淡路島を産んだときからだよ」

「…はい?」

ということでかみゆ歴史編集部の「マンガ 面白いほどよくわかる!古事記」を読みました

マンガとありますが、メインのストーリーの要約を漫画で、その他の補足は文章で説明する内容なので、わりとしっかりと古事記について勉強することができます

この一冊で日本の成り立ちが丸わかりです!(なお、古事記はほぼ神話に近いので、多分にフィクションが含まれる、はず)

古事記のストーリー

古事記の神話パートのストーリーを一息に書いてみましょう

神であるイザナキとイザナミが国産みや神産みを行う。イザナミは火の神を産んだ際に陰部を焼かれて死亡。怒ったイザナキは火の神を即殺。以後、イザナミは黄泉の国の神となる。イザナキの子供が三貴子と呼ばれるアマテラス、ツクヨミ、スサノオであり、アマテラスの孫がニニギで九州あたりに天孫降臨してコノハナサクヤヒメと結婚し、その子孫が初代天皇である神武天皇である。一方、スサノオの娘と結婚したのがオオクニヌシで出雲を納めていたが、アマテラスに土地を返せと言われ出雲大社(スサノオ曰く「千木が空高く届くほどの宮殿」)を作ることを条件に譲った。

神武天皇以降は、神ではなくて人間のお話になりますが、わりと血で血を洗う争いを繰り広げて、初代女性天皇の推古天皇まで到達して古事記はその物語を終えます

ヤマタノオロチとは

8つの頭と尾っぽを持つことで有名なヤマタノオロチですが、古事記に出てくる神獣です

アマテラスに追放されたスサノオがヤマタノオロチを討伐します

このときヤマタノオロチの尾から出現したのが三種の神器のひとつの草薙の剣です(なお、三種の神器の残りのふたつは、暴れるスサノオに嫌気が差して洞窟に引きこもった(岩戸隠れした)アマテラスを引っ張り出す際に、登場した八咫鏡(やたのかがみ)と八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)です)

日本最初の和歌

スサノオがヤマタノオロチを退治して、生贄になろうとしていた娘(クシナダ)と結婚して、その心情を詠んだ詩が日本最初の和歌となっています

八雲立つ 出雲八重垣 妾籠みに 八重垣作る その八重垣を

(読み:やくもたつ いずもやえがき つまごみに やえがきつくる そのやえがきを)

(意訳:奥さんのために八重垣作るよ!)

「八重垣しか言ってないじゃないか!」と思いましたが、詩はリズムの良い例です

この詩を神であるスサノオが詠んでいるのもなかなかエモいです

因幡(いなば)の白兎(しろうさぎ)とは

オオクニヌシに優しくしてもらったうさぎです

八咫烏(やたがらす)とは

神武天皇の東征の際に道を示したカラスです

ヤマトタケルとは

ヤマトタケルも天皇の血筋です

しかし、兄の手足をもいで殺したりしたので父の景行天皇に恐れられ、西に東に戦争に駆り出されます

破竹の快進撃を続けるヤマトタケルですが、最後は山の神の怒りを買って絶命します

その際に詠んだ詩がこちら

倭は 国のまほろば たたなづく青垣 山隠れる 倭し 麗し

(読み:やまとは くにのまほろば たたなづくあおがき やまごもれる やまとし うるわし)

(意訳:懐かしの倭の国はいいところだったなぁ)

この詩も「やまとし、うるわし」の音感・リズムが癖になります〆

コメント

タイトルとURLをコピーしました