映画「プライベート・ライアン」を観る

冒頭の戦闘シーンが映画史に残る臨場感という評価で有名な「プライベート・ライアン」を観ました

噂通りのグロテスクな映画冒頭シーンでした

人間が肉塊と化して、千切れかえって乱れ飛んでいます

現実の戦闘シーンの悲惨さを伝えるには良い映像です

是非、いつもゲームで「殺った!殺った!」と喜んでいるフレンズには一度観てもらって現実戦闘の認識を改めてもらいたいところです

ライアンは救う価値のある奴なのか?

兄貴たちが全員戦死したので、お袋さんが可哀そうだから、まだ生きているライアンを救出せよ、というお話

そのライアンを救出するために中隊がひとつ割かれますが、もちろん救出過程で戦死者が出ます

「ライアンは救う価値のある奴なんだろうな?」

当然、救出を任された中隊メンバにはそのような疑念が湧きます

子供を無くしたお袋さんはごまんといるのに、なぜライアンだけ特別扱いなのか

この憤りの中で想起される兵隊それぞれの感情が本作のポイントです

これ即ち鑑賞者に対して「自分は生きている価値のある奴なのか?」という問いを叩きつけることになるのですが、悲惨な戦闘シーンを沢山観たあとなので、みなさん「彼らに恥じないように背筋を正して生きよう」と思うこと請け合いです

アパム!弾持ってこーい!

本作の影の主役はアパムでしょう

臆病なアパムが登場した瞬間、「あ、これは彼が最後に英雄になるか、彼以外が全滅するか、どちらかの展開だな」と自分の中でフラグが立ちました

勇敢なメンバが揃う中隊の中で彼だけが異質です

そして次々とメンバが命を落としていく中でアパムだけは相変わらずアパムで、その挙げ句が

「アパム!弾持ってこーい!」

「(怖くて無理です!動けません!)」

「アパーム!ぐふっ(死亡)」

という有名なシーンとなるわけです

ただ実際自分がいきなり戦闘に放り込まれたらアパムになる気もしていて、その姿にイライラしつつも、あれは自分自身の姿かもしれない、と思う複雑な感情を抱きました

なお、本作のタイトルになっているライアンに関しては登場シーンで「あ、マット・デイモンだ」という感想だけでした(ラストシーンで登場するだけなのであまりキャラが掘り下げられることもなく)

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