映画「君の膵臓をたべたい」を観ました
タイトルだけずっと耳に入っていて猟奇的映画?と気になっていました
観てみると予想に反しての青春ストーリー映画でした
映画の感想
原作者は絶対男性だ
映画の冒頭10分くらいで、コミュ障の主人公(青年期:北村匠海、壮年期:小栗旬)に付きまとうクラスの人気者であるヒロイン(浜辺美波)が不治の病で余命いくばくもないことがわかります
この原作者は絶対男性だ
すぐ思いましたね
男の夢・妄想をいっぱい詰め込んで、進め青春ラブストーリー
実際、原作者の住野よる氏は男性でした
ストーリーではなく役者で観るもの
この手の映画に対しては必ず「ストーリーが破綻している」「現実世界では有り得ない」等の批判が発生します
声を大にして云いたいのですが、映画はストーリーではなく役者で観るものです
極論すれば、ストーリーなんかどの映画も似たり寄ったりに決まってるじゃないですか
むしろいろいろお楽しみポイントを詰め込んでいるのだからストーリーが破綻するのは当たり前でしょう
旬の役者の演技を楽しむで良いと思うのです
役者の魅力の前では、物語の細部のほころび、唐突な展開、無理のあるシチュエーション、それらすら映画を盛り上げる大事な要素に思えてきます
つまり私が云いたいのは、浜辺美波のぶりっ子っぽい演技が狂おしいほど可愛くて好きだということです
青春映画と恋愛映画の間を上手く突いている
ストーリーは二の次と云いつつ、ストーリーでひとつ捻りが効いているなと思った点は、青春映画と恋愛映画の間を上手く突いている点です
この映画は紛れもない青春の一コマなのですが、恋愛の一コマかと聞かれると判断に迷います
主人公とヒロインは互いに惹かれ合っていることは確実なのですが、ヒロインの余命が短いことがわかっている手前、両者とも恋愛関係に踏み込むことはしません
この「近づきたくても近づけない関係」が歯痒いというか辛いというか切ないというか…つまり上手く出来ていると思います
ヒロインが病気で死んでしまうところとか、大人になった主人公が回想する構成とか、かの有名な2004年の映画「世界の中心で、愛をさけぶ」にそっくりなのですが、本映画は13年の時を経た2017年公開だけあって、ストーリーに多少捻りが効いています
君の中で生き続けたい
肝心の「君の膵臓をたべたい」の真意なのですが、このフレーズの出所は「病気になった臓器と同じ部分の臓器を食べると治る」という迷信から来ています
つまり、ヒロインは膵臓が悪いということですね
なので、「膵臓がたべたい」のです
昔、給食でししゃもを頭から食べたら頭が良くなり、足から食べたら足が速くなる、と云っていたのと同じノリですね
しかし、このフレーズは映画の一番最後のセリフでもあるのですが、最後だけに物語すべての帰結、万感の思いが宿っています
ですので、額面通りの意味だけで理解するのは勿体無いです
このフレーズの意味は映画鑑賞後に感想戦のしがいがある部分でしょう
とりあえずここでは、以下のような解釈例を記載しておきます
君の膵臓をたべたい=君の中で生き続けたい
おわりに
若い旬の役者ふたりが演じる青春ストーリーは見ていて気持ちの良いものです
勿論、脇を固める小栗旬、北川景子の安定感も観ていて頼もしいです
若いカップルにも心が乾いてしまった大人にもおすすめの映画です〆
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