『失敗の科学』を読んで、失敗から学ぶのは難しいと思った

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マシュー・サイドの『失敗の科学』を読みました。

読んで良かったです。

本書の趣旨は乱暴にまとめてしまえば「失敗から学ぶことが大事」です。

至極当たり前の話。

でも、わかっちゃいるけど、実際は難しい場面が多々あります。

それでも本書は、医療や航空業界など多くの豊富な具体例を通して「失敗から学ぼう」という意識を強くしてくれます。

何が失敗だったのか分からない

特に印象に残ったのが、医療業界における失敗の話です。

航空業界では事故の原因を調査し、その情報を共有して次の事故を防ぎます。一方、医療では失敗から学ぶためのフィードバックが必ずしもうまく機能していない、という話が紹介されていました。

これを読んで、自分の健康について考えました。

けいやは体調が悪いと、運動したり、ストレッチしたり、睡眠を気にしたりと、あれこれ試します。

でも、何が効いているのかは正直よく分かりません。

たとえば毎晩ストレッチをしていますが、これが健康に寄与しているのかと聞かれると分かりません。

本書には、ランダム化比較試験(RCT)の話も出てきます。

ある介入の効果を確かめるには、介入するグループとしないグループを比較する必要があります。「これをやったら良くなった」だけでは、「これをやったから良くなった」とは言えないからです。

健康はまさにこれ。

数か月の間に季節も変わるし、仕事も睡眠も運動量も変わります。比較対象となる「もう一人の自分」を用意することもできません。

失敗から学ぼうにも、そもそも何が失敗だったのか分からない。

それでも今回の失敗は一つ思い当たる

そんなことを考えていて、一つ思い当たりました。

けいやは夏になると少し体調が良くなります。

体調が悪いときは「何より体調を良くすることを優先しよう」と思っています。

ところが、少し元気になると身体が動くようになり、いろいろなことをやりたくなる。そして気がつけば、体調第一だったはずの生活がいつもの生活に戻っています。

これが一つの失敗だったのかもしれない、と思いました。

もちろん、夏も体調第一の生活を続ければもっと良くなる、という保証はありません。

でも、今までは「少し良くなったところで方針を変える」を繰り返してきたような気がします。

だったら今年は、体調が良くなっても体調第一を続けてみようと思いました(もう夏も半ばですが)。

苦しみから得た教訓を忘れない

それにしても、体調が最悪だったころの気持ちは、元気になると驚くほど忘れてしまいます。

苦しんでいるときには「健康以上に大事なものなんてない」と思っていたはずなのに、元気になるとその切実さが薄れていく(平和とよく似ている)。

つくづく、「臥薪嘗胆」って大事だと思います。

苦しみ続ける必要はない。

でも、苦しんでいたときに何を考えていたのかは忘れない方がいい。

失敗から学ぶ。

言葉にすれば当たり前ですが、何が失敗だったのかを見極め、その教訓を忘れず、次の行動を変える。

実際にやるのは、思っていたよりずっと難しいことです。

とりあえず今できることは、体調が良くなっても調子に乗らず、体調第一を続けること。

それでどうなるのか。

今度こそ、ちゃんと振り返ってみようと思います。

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